お面妖狐 〜覚醒妖狐と沖田総司〜 Ⅱ
ガヤガヤしてる狐さん達の中からある人を
見つけた。
「美夜さん!!」
「あ、総司。どうした?…白夜?」
「美夜さん!!
どうしましょうっ…!!
白夜さんがっ…!!」
走って辛い山道を歩いてきたから
足はフラフラで、
葉っぱで切った所からは血が出ていて、
あまり力が入らない。
それでも狐姿の白夜さんのお兄さん、
美夜さんに近づいて地面に膝をついた。
「白夜…。
…これは、覚醒しようとしてる…?」
覚醒?
「やっぱり、白夜もそうなのね…」
「…白夜さんのお母様…」
「ふふっ。お母様でいいわよ♪」
「あ、はい」
と言うか、白夜さんがこんな事になってる
のにお母様はなんでこんなに冷静なんだろうか。
「沖田君」
「白夜さんのお父様…」
「はははっ!だから、お父様でいいぞ♪」
「は、はい」