お面妖狐 〜覚醒妖狐と沖田総司〜 Ⅱ
天狗男
朝、母様達と別れて森の中を歩く。
「白夜さーん?」
『な、なに』
「いい加減こっち向いてくださいよ」
『い、いや!』
昨日の夜を思い出すと恥ずかしくて総司の
顔を見れない。
でも、夫婦ってあんな事を平気でするのか?
それが当たり前?
うーん…。
キラッ
『っ!』
キンッ
木の上からクナイがふってきて私はそれを
素早く鞘から抜き取った刀で弾き返す。
「すまんすまん!手が滑ったわ~」
木の上からスタッと下りてきた男はヘラヘラと笑う。
嘘だ。今のは私達を狙ってた。
総司もそれを見破って刀を構える。
「そんな警戒しんとって~?
仲間なんだからさ!」
仲間?