お面妖狐 〜覚醒妖狐と沖田総司〜 Ⅱ
男…、ミキは頭に乗るトト様を人差し指で
頭を撫でてる。
『で、理由はそれだけ?』
「あれ?聞いてない??
天狗は覚醒した妖怪姫をお守りするんだけど」
『はい?』
お守り?
そんなの聞いてないけど。
おーい、母様ー?
「それなら心配ないですよ。
僕がいますから」
『総司…』
「人間…?…ではなさそうだな」
「狐です」
「それにしてはうすーく人間の匂いが
するんだが」
確か、天狗はどの妖怪よりも
嗅覚が鋭かったな。
「まぁいいや。
とりま、俺っちは姫様を守ると言う
指名があるので、そちらの狐は帰って
どうぞ?」
ムカつくほどにニコォと微笑んだミキ。
私をカチンと来たよ。
『「お前が帰れ」』
「姫様も?!酷くない?」