お面妖狐 〜覚醒妖狐と沖田総司〜 Ⅱ


土方の俳句を呼んでいると人間じゃない
気配が上からして。





ドスンッ





「ふ、副長!!へ、変な奴が!!!」





山崎さんが慌てて上から落ちてきた。


まさか…。





気配を消し、鞘から刀を抜き、
グサッと天井に刺して抜いてみた。





『…天狗だな』





刀の先には血。

その匂いは独特で、天狗の血だ。
少し獣臭い。





「いって!!!!」






ドスンッ






また上から落ちてきたのはやっぱり天狗。


横腹を押さえてハーハー言ってる。





「治んねぇ!!!
痛い痛い痛い痛い!!!」






あぁ、なんか大きな赤ちゃんが
降ってきた気分だ。

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