お面妖狐 〜覚醒妖狐と沖田総司〜 Ⅱ
「白夜さんは紅葉好きですか?」
『はい。紅葉した葉っぱも美味しいですよ?』
「ははっ!食べる事だけですか?
食いしん坊ですね」
『総司、酷いですよ…』
私食いしん坊なのか…。
だって、美味しいじゃん。
ご飯じゃん。
食料じゃん。
「す、すいません!!
嘘!嘘ですよ〜!」
『…まぁいいや』
「怒りました…?」
『怒ってない』
「怒ってますよね?!」
少しだけ…。
「白夜さん、許してくださいよ〜」
『許します。許しますから』
「あ、よかったです♪」
安心してニコッと微笑む総司に
ドキッと胸が鳴る。
胸元に手を当ててその鼓動を確かめる。
これが、恋…。
幸せな気分だ。
「どうしたんですか?
気分悪くなってきましたか?
傷まだ完全には治ってないですし…」
『ううん。大丈夫ですよ。
全然大丈夫ですよ』