姫サマはキワドいのがお好き☆
部屋の中には姫が一人でいた。ほかに人の気配はない…。
…おかしいですね。姫のことだから何か仕掛けてくると思ったのに…
ヒカルの脳細胞が数々の可能性を思案してみる。
「はやく。ここに座りなさい。」
「はいはい…。」
姫が細い指で豪華な椅子を指差した。
椅子に腰を下ろすと柔らかな生地がヒカルを包いこんだ。
「さてっと。」
姫がふわりとベットから立ち上がった。
「いやー。ほんとに姫様のベッドってのはこういう風にレースがかかっているものなんですね。」
ヒカルが頭をかいた。
「はいはい。あなたはわたくしのただの弾避けなんですから無駄にしゃべらなくていいの、それより何か飲まない?」
姫の声がうわずる。
「えっ。ああ。べつに喉乾いてないですから・・・。」
「はぁ?」
姫がヒカルに凶悪な眼を向ける。
「あなた、弾よけの分際で私の誘いを断るの?どういったおつもり?わかっていらっしゃるの?」
姫がヒカルにたたみかける。
「はいはい…。解りました。いただきますよ。」
とりあえず笑顔を返す。
「ハイ。飲みなさい。」
姫がこっちを見もせずにワインの瓶を突き出した。
「あー。アルコールはちょっと…。」
ヒカルが顔をしかめる。しかし、その反応が不機嫌な姫をさらに逆なでしてしまった。
「なんですって?わたくしの誘いをことわるの?」
姫がワナワナ震える。
「あー、すでに酔ってますね…。まったく、」
姫のはく息から漂うアルコールの匂いにヒカルは顔をしかめた。
「な、何か問題あるわけ?もう…早く飲みなさいよ。」
姫の声がしゃくれる。
「はい、了解しました。いただきます、いただきますから・・・。」
「そう、それでいいのよー。」
姫がワインのなみなみと注がれたグラスを突き出した。
ヒカルはおとなしくそのグラスに口びるを添わせる。
いままで経験したことのない感じがのどを通りぬけた。
「どう、わたしが用意したワイン。おいしいでしょ。」
甘ったるいうえに呂律の回っていない声。
「はい、おいしいです。」
「そうでしょ。なんたってこのあたくしが用意したワインなのよ。光栄に思いなさいっホホホホっ…」
部屋の中に姫の笑い声が響く。
…おかしいですね。姫のことだから何か仕掛けてくると思ったのに…
ヒカルの脳細胞が数々の可能性を思案してみる。
「はやく。ここに座りなさい。」
「はいはい…。」
姫が細い指で豪華な椅子を指差した。
椅子に腰を下ろすと柔らかな生地がヒカルを包いこんだ。
「さてっと。」
姫がふわりとベットから立ち上がった。
「いやー。ほんとに姫様のベッドってのはこういう風にレースがかかっているものなんですね。」
ヒカルが頭をかいた。
「はいはい。あなたはわたくしのただの弾避けなんですから無駄にしゃべらなくていいの、それより何か飲まない?」
姫の声がうわずる。
「えっ。ああ。べつに喉乾いてないですから・・・。」
「はぁ?」
姫がヒカルに凶悪な眼を向ける。
「あなた、弾よけの分際で私の誘いを断るの?どういったおつもり?わかっていらっしゃるの?」
姫がヒカルにたたみかける。
「はいはい…。解りました。いただきますよ。」
とりあえず笑顔を返す。
「ハイ。飲みなさい。」
姫がこっちを見もせずにワインの瓶を突き出した。
「あー。アルコールはちょっと…。」
ヒカルが顔をしかめる。しかし、その反応が不機嫌な姫をさらに逆なでしてしまった。
「なんですって?わたくしの誘いをことわるの?」
姫がワナワナ震える。
「あー、すでに酔ってますね…。まったく、」
姫のはく息から漂うアルコールの匂いにヒカルは顔をしかめた。
「な、何か問題あるわけ?もう…早く飲みなさいよ。」
姫の声がしゃくれる。
「はい、了解しました。いただきます、いただきますから・・・。」
「そう、それでいいのよー。」
姫がワインのなみなみと注がれたグラスを突き出した。
ヒカルはおとなしくそのグラスに口びるを添わせる。
いままで経験したことのない感じがのどを通りぬけた。
「どう、わたしが用意したワイン。おいしいでしょ。」
甘ったるいうえに呂律の回っていない声。
「はい、おいしいです。」
「そうでしょ。なんたってこのあたくしが用意したワインなのよ。光栄に思いなさいっホホホホっ…」
部屋の中に姫の笑い声が響く。