姫サマはキワドいのがお好き☆
合図だ…。
部屋の窓が開かれ人間が入ってくる。
真っ暗な部屋の中に…三人…家具にぶつかってないところからみると暗視ゴーグルを装着しているらしい。ということは明かりを…。
ヒカルはスイッチを押す。
カチッと音が鳴る。電気はつかない…。残念…。
三人の姿は見えない。が、どうやらこちらに近づいている。
とりあえず姫の安全を確保しなくては…。
部屋の構図と家具の配置は覚えている。とりあえず…。
月明かりにナイフが輝く。
とりあえず姫が危ない。
人の気配をさけてベッドに飛び込む。
よっぱらって気持ちよく寝ている姫を抱える。
とりあえず危ないので自分の後ろに壁を背にして寝かせておく。そんなうちに目が暗闇に慣れてきた。
と、目の前をナイフがかすめる。眼の前に人間の姿がかろうじて見える。
もう一度ナイフが振り下ろされる。今度は危なげなく避ける。
大丈夫だ。素手で戦える…。
ヒカルは三人のぼんやりした影を捕らえた。
< 18 / 24 >

この作品をシェア

pagetop