あたしはそれでもアキが好き
仕切り直し
《告白、どうなった！？》


家に帰ってからスマホを確認してみると、友人からそんなメールが来ていた。


《振られたかも》


あたしはすぐにそう返す。


だけどあたしはどこかぼんやりとしていて、アキが言っていた言葉を何度も繰り返し思い出していた。


あの返事は、どう受け取ればいいのかわからない。


だけど、決していい返事ではなかったんだろうと思う。


そう考えていると、友人から突然電話がかかってきた。


『ちょっと美奈！　振られたかもってどういう事！？』


友人の真尋（ﾏﾋﾛ）が大きな声でそう聞いてくる。


「いや、実はよくわからなくて……」


あたしは自分の頭をかきながら、アキに言われた事をそのまま聞かせた。


すると真尋はしばらく沈黙して『よくわからない返事だね』と、困った声で言って来た。


「でしょ？　でも決していい返事ではなかったんだと思う」


『そうかもしれないけど、でも振られたわけじゃないと思うけどなぁ』


電話の向こうで真尋が悩んでいる姿が浮かんで見えた。


まるでアキから謎解きをさせられているような気分になる。


『美奈、もう一度ちゃんと返事を聞いた方がいいよ？　じゃないと中学最後の夏休みがあやふやなまま終わっちゃうじゃん』


「そう……だよねぇ……」
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