囚われた瞳【琴子さんanother story】番外編2UP
「付け入るみたいで嫌なんだけどな、俺は青山のことが好きらしい」

「はっ?好きらしい?…何じゃそりゃ」

固まる私…

「あー、らしいじゃないな…好きなんだ。
だから、今にも泣きそうな青山を見たら、俺が守りたいって思った」

顔を真っ赤にした岬編集長と目が合う。
いつも、テキパキと指示を出す、鬼編集長の面影はない。

「信じられない…」

思わずつぶやく。

「俺だって信じられないよ。6つも年下の女を好きになるなんて。
だが、婆さんと楽しそうに料理する姿や、帰宅した俺を出迎えてくれた姿を見て、グッときた。

俺が、青山を守る。支えたい。ダメか?」


ありがとう。岬編集長…でも、


「ダメです。私は晴の彼女なんです」


「だろうな。でも、心に留めておけ。
というわけで、おまえは帰れ。俺と二人きりだぞ?怖くないのか?」

ニヤリと笑い、距離を詰めてくる。

「か、帰ります!」

慌てて片付け、社屋を後にした。


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