囚われた瞳【琴子さんanother story】番外編2UP
この声を知ってる!

どうして…

「……っ!」


その声は、さらに続ける。

「遅刻したから、怒ってるの?」


「……ひっ…く」

涙は流さないと決めた。


「結衣…こっちを向いて」

私の名を呼ぶ、たった一人の人

「は…晴!」

次に流すのは、嬉し涙…


振り返ると、5ヶ月前と変わらない笑顔の晴が、満開の桜を背に立っていた。


「結衣、ただいま」


愛しい人


「晴、おかえりなさい!」


ずっと、ずっと会いたかった人の胸に飛び込んだ。


「結衣、やっと会えた」


ぎゅうぅ…






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