囚われた瞳【琴子さんanother story】番外編2UP
私を抱きしめていた腕が緩み、晴の大きな手が、涙で濡れた頬を撫でる。

晴の目が揺れている。

目を閉じて、引き寄せ合うようにキスをした。

深く、お互いを確かめ合うように、長い長いキスをした。

「結衣、待っていてくれて、ありがとう」


「…うっ……も…晴に、会えないかもって思った。
でも…晴は、約束を守るはずだって、待ってた。
歳をとって、おばあちゃんになっても、待ってよう…て」

もう、こんなに泣いたことなんて無いってくらい、泣いた。

そんな私の頬や頭を、晴が何度も撫でてくれる。





そして、今までのことを話してくれた。


「深い穴の中にいたんだ。写真を撮ろうと思って落っこちて、上へどうやって登ろうかなって、考えてた時だよ。地雷が爆発したのは」







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