囚われた瞳【琴子さんanother story】番外編2UP
川幅が広くないから、両岸の桜が折り重なるように咲いていて、小さな橋の上に立って見ると、桜のトンネルのようで、その美しさに暫し見とれる。


抜けるような青空に、満開の桜が映える。


桜の名所が、こんな近所にあるのに、この頃は企画書を作る事に夢中で、桜を愛でることもしてなかった。

満開のうちに見ることが出来て良かったよ…


ぐうぅ…と、色気のない私のお腹が空腹を主張する。


忘れてた。買い物に行くんだった。

危うく本来の目的を忘れてしまいそうになり、慌てて自転車を置いた場所に戻った。


徒歩圏内にあるスーパーだけど、きっと荷物がいっぱいに増えるだろうから、このスーパーに来る時は、いつも自転車だ。





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