囚われた瞳【琴子さんanother story】番外編2UP
「ねえ、俺は結衣にプロポーズしてるんだけど?」

へっ?そうなの?

晴が、ジャケットの上着のポケットから取り出した指輪を、私の左薬指にはめる。

「……っ!」

透き通るような綺麗なダイヤモンドの指輪…

「これで理解した?返事を聞かせて…て、指輪はめちゃったから、Yesしか受け付けないけど」

いたずらっ子のような笑顔の晴だ。

「晴ーーっ、晴が嫌って言っても、傍にいるよ」

私の頬に流れる涙を、晴の大きな手が拭ってくれる。




泣かないって決めた。

泣いていいのは嬉しい時だけ。



Fin.





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