囚われた瞳【琴子さんanother story】番外編2UP
案内されたカウンター席に座り、

「ネグローニ、お願いします」

現実から逃避するように、アルコール度数高めの、辛口のカクテルをオーダーした。


コト…


少しして、目の前に置かれたのは、綺麗なピンク色のカクテルグラス。


「スプモニ。結衣には、ピンクが似合う」

スプモニは、アルコール度数低めの甘いカクテルだ。



ん?


「私って、名乗りましたっけ?」


そう言って、女性ウケする甘いカクテルを出した男を見つめる。


軽く立たせた黒髪に、切れ長の目元、左頬にホクロが一つ……ん?この人どこかで会った?


「………」

















< 2 / 171 >

この作品をシェア

pagetop