囚われた瞳【琴子さんanother story】番外編2UP
一週間が瞬く間に過ぎ、岬 颯馬がSOLEILの編集長として就任した。

「岬編集長、今月の他業種交流会は、いつになさいますか?」

3年目の先輩、野村さんが岬編集長の予定を尋ねる。

「他業種交流会?相手企業の職種は?」

あー、あったな。毎月、田口編集長が『他業種交流会』と称して、よく出かけてたな。

「相手企業は堺産業で、職種は、その…」

野村さんが口ごもる。

「…堺産業だけなのか?」

「はい。お店も、堺産業の経営する飲食店です」

言いづらそうな野村さんに、

「飲食店…か。俺から断りの電話を入れておく。今後は参加しないから」

岬編集長の言葉に、野村さんがホッとした表情だ。

「はい。よろしくお願いします!」

堺産業は、キャバクラを何店舗か経営している。

つまり、田口編集長は、会社の経費でキャバクラへ行ってたということ。

岬編集長…呆れたよね。





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