囚われた瞳【琴子さんanother story】番外編2UP
岬編集長は、山陽出版の社屋を出て、大通りでタクシーを止めた。
『菊水庵』の門の前でタクシーが止まる。
タクシーから降りた私たちを、シックで上質な着物を着た女性と、男の人が出迎える。
「岬様でいらっしゃいますね?ようこそ、お越しくださいました。女将の菊乃でございます」
そう言って、女性がお辞儀をした。
綺麗だな…背筋がピンと伸びてて、丁寧にお辞儀をする菊乃さんをボーと見つめる。
「青山、入るぞ」
岬編集長に、そっと肩を抱かれ「菊水庵」の中へ、足を踏み入れる。
カコーーン…
庭の鹿威しが、綺麗な音を立てる。
おお、ザ・料亭だ。初めて来たよ。
広い玄関に、大きな縦長の花器に、ツツジに似た丸い花が豪快に生けてある。
何ていう花だろう?荻野君なら知ってるだろうな。
こんな些細な事でも、荻野君が頭に浮かぶ。
重症だ…
『菊水庵』の門の前でタクシーが止まる。
タクシーから降りた私たちを、シックで上質な着物を着た女性と、男の人が出迎える。
「岬様でいらっしゃいますね?ようこそ、お越しくださいました。女将の菊乃でございます」
そう言って、女性がお辞儀をした。
綺麗だな…背筋がピンと伸びてて、丁寧にお辞儀をする菊乃さんをボーと見つめる。
「青山、入るぞ」
岬編集長に、そっと肩を抱かれ「菊水庵」の中へ、足を踏み入れる。
カコーーン…
庭の鹿威しが、綺麗な音を立てる。
おお、ザ・料亭だ。初めて来たよ。
広い玄関に、大きな縦長の花器に、ツツジに似た丸い花が豪快に生けてある。
何ていう花だろう?荻野君なら知ってるだろうな。
こんな些細な事でも、荻野君が頭に浮かぶ。
重症だ…