虹色ファインダー
・君色
今日は公園に行くかどうか少し迷った。
昨日の男が居たら欝陶しいから。
だけどやっぱり家には帰りたくなくて、他に行く所もなくて。
結局また放課後には同じ公園を訪れてしまった。
今日はあいつが居ませんように……そう祈る私の肩を誰かがポンと叩いた。
「よう、また会ったな、クソガキ」
……会いたくなかったよ、オッサン。
「何でまた居るわけ?野宿してんの?」
「野宿でも良いんだけどさ、一応この近くのビジネスホテルに泊まってんだよ」
男が指差した方向には確かに背の高いビジネスホテルがあった。
なんだか溜息が出た。