虹色ファインダー
素直に驚いた。
写真の中の少年が、まるで私に微笑みかけているようで。
悔しいけれど、やっぱりプロは凄いんだ。
「どうやったらこんなの撮れる?」
思わず投げかけた私の問いに、男は頭をポリポリと掻く。
「俺の写真とお前の写真、何が違うと思う?」
何がって、きっと何もかもが違うよ。
カメラだって私のなんかよりずっと性能良いはずだし。
「プロと素人じゃ技術が違うじゃん」
思ったままの答えを私は呟く。それは少し投げやりに響いた。