虹色ファインダー
ママとパパはぎこちない距離を保っていたけど、そこから離れようともしなかった。
私はそんな二人の背中を静かに見つめる。
この二人の間にあるギリギリの糸が、もうすぐ切られるんだ。
堪らないな。
大嫌いだと思っていた二人だけど、やっぱり悲しいや。
本当はママもパパも汚くなんてないって分かってる。
ママはどんなにヒステリックに罵った後でも、ちゃんとパパにご飯を作ってあげてることを私は知っている。
浮気疑惑のあるパパだけど、別々になった寝室には私達家族三人の写真が飾られていることを私は知っている。