夢気分をさめないで


会長さん

ここに 来る予定でしたね

家族で・・・


今私が一人で

車椅子に乗っている会長を・・・


紅葉を踏みしめながら歩いている


「鈴ちゃん ありがとう」

なんて空耳が聞こえてきそう


黙って出て ごめんね
まだ副社長とは、何にも始まってないから本当赤の他人 1社員でしかないですよね

たまたま声をかけたお年寄りが会長だったって

小説の話を現実にしようと言った
まさかって思ったけど
会社でない素の社長の姿は貴重でした。

楽しかった、夢がさめたシンデレラは、灰をかぶって 1社員に戻りました、めでたしめでたし

だよね・・・・って涙が伝った


「もうすべき事 思うことやりとげたよ」


「だめだよ、夢を現実に卓志と一緒にならないと、小説の話にはならないよ」


卓志さんを狙っている社員多いんだよ、それに美穂だって


「美穂さんって私にじじいって言った女か?聞こえてたぞ、ああ言った女は葛城家には似合わない、鈴ちゃんならいい、運転手までクッキーやったんだろ?」


だって・・・私らしくしたら見たくれわるくても手作りがいいと思ったから・・・


「じゃあ約束してくれないか、週1で私の仏前に手作りの洋菓子色々供えてくれんか?」


お安いけど、社長さん嫌がらない?


「あいつの枕元にたつてやる」て舌をペロッってだした。


「鈴ちゃんもいつもの鈴ちゃんに戻ってくれよ、泣かれたら成仏できない、卓志と鈴ちゃんの子供として産まれるから、それまでさようなら」


うん、会長も・・・


< 27 / 127 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop