夢気分をさめないで
オフィスに戻り
部長にも挨拶した
「高城がいないとまわらない、大変だけど、これを・・・」と打ち込みを頼まれた。
「これ美穂の分では?」
「あいつもな、休んでるんだ」
「わかりました、期限は?」
「できれば今日中に、明日の朝一でも」
「残業します・・・」
「頼む・・・」
内線がひきりなしにかかるけど
他の女性社員にはいかないで私ばかり?
「高城さんが美穂の彼副社長を横取りしたから私達 手を貸さないから」
「そうよ 男をたぶらかす休みておかしくない?」
悲しいよね
美穂には爺扱いされた会長
そのくせ副社長に色仕掛けか・・・
まだ副社長を好きになってないぶんいいのかも・・・
さて打ち込んで
昼もとらず
退社時間が過ぎても・・・・
最後の同僚が帰っても
「高城・・・・・」
「・・・・・・・」
「もうよさないか?」
「・・・・・・・」ポロポロとなきはじめた
「私会長を看病と話相手しただけなのに男をたぶらかす休みを取るって
美穂から副社長を奪ったとか
やんになっちゃう」
「高城は、よくやった、社長も誉めてたろ?」
部長が送るからって
一緒に帰っていこうとしたら
「鈴ちゃん、遅くまでご苦労様、会長の話相手ありがとう、部長にはお手間とらせません、僕が送ります」
「副社長、美穂は?」
「あぁ、あの子?鈴ちゃんを悪く言うから、怒ってあげた」
「そういう事やめてくださいね、私とは、赤の他人なんだから」
「まだ根にもってるんだ、案外強情なんだ」
副社長、構わないで欲しい
私・・・・
また傷が増える
なんで死ねないのかな?
楽になりたい
恋なんてしたくない
傷が増えるだけだから
「