夢気分をさめないで


図書館にて



鈴はいつものように
恋愛小説のオフィスラブを
読破していた。

クスッと笑ったり
頬を涙が流れたり
目を潤ませたり

こんなにころころ替わるって純粋無垢なんだろう


「鈴さんこんにちわ」

顔あげて

「ごめんなさい、葛城さん、小説があまりにも切なくて・・・・」


「なに読んでるんだ?」

「オフィスラブ小説、実際にはありえない話に主人公に感情挿入」

「実際にはない?もしあったらどうする?」

「普通に考えても、あるとすればどこかの令嬢とか親の決めた許嫁でしょ?一般に雲の上の人達ですよ」



「そうか?あり得るかも、もし目に止まればな」


「私にはありえない、恋愛はしないことにしているの、その先のわからない人とは、一途に思っても親の反対にあえば、そこでじえんどでしょ?私お見合いするの、愛なんて後から作ればいいんだから・・・もう2度と恋愛はしない」



「で退社後は何してるんだ?」

「私今スイーツのクッキングスクールに・・・本当は料理の方にいかないといけないけど、嫌な事無理矢理するのはストレスが・・・」


『卓志もスイーツ好きだ、行くだろうな、私の推薦する女性を見るために』


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