恋する想いを文字にのせて…
始まりはスカイブルーで
『小野寺 漠』
「誰?これ……」
郵便受けに入っていたスカイブルーの封筒。
宛て名は私、最上 来未(もがみ くるみ)。
「小野寺さん……そんな人、同級生にいたっけ?」
うーん…と考えながら、ひとまず手紙を読まずに置いた。
いつも通り家事を済ませて、午前0時が近づいた頃ーーー
「あっ…そうだ。昼間の手紙…」
ふと思い出して起き上がった。
そろり…と布団を抜け出し、キッチンのテーブルの上に置きっぱなしにしていたスカイブルーの封筒を手に取った。
郵便番号、住所、氏名。
全部確認したけど、やっぱりここに表記してある名前は自分のことよね…と思う。
意を決して読もうとハサミを手にした。
いつもは乱雑に手で開ける封筒も、今日ばかりは不気味だからハサミを使う。
チョキン…!と切り取られた縦書き封筒の頭。
その口に指を滑らせてパサッと開いた瞬間、香ってきたのは仄かなコーヒー。
…怪しい手紙じゃないみたいだな…と思った。
たった一瞬、その香りを嗅いだだけで。
薄っぺらい紙を取り出した。
封筒と同じ、スカイブルーの便箋。
真っ青な夏空と同じ色。
懐かしい青春時代を思い出した。
(もしかして、高校か大学の同級生……?)
ワクワクしながら二つ折りにされた便箋を開いた。
中に並んでる字は達筆で、驚く程に色が濃い。
万年筆かマジックで書かれたような鉛筆文字は、黒々と…けれど丁寧に並んでいる。
「誰?これ……」
郵便受けに入っていたスカイブルーの封筒。
宛て名は私、最上 来未(もがみ くるみ)。
「小野寺さん……そんな人、同級生にいたっけ?」
うーん…と考えながら、ひとまず手紙を読まずに置いた。
いつも通り家事を済ませて、午前0時が近づいた頃ーーー
「あっ…そうだ。昼間の手紙…」
ふと思い出して起き上がった。
そろり…と布団を抜け出し、キッチンのテーブルの上に置きっぱなしにしていたスカイブルーの封筒を手に取った。
郵便番号、住所、氏名。
全部確認したけど、やっぱりここに表記してある名前は自分のことよね…と思う。
意を決して読もうとハサミを手にした。
いつもは乱雑に手で開ける封筒も、今日ばかりは不気味だからハサミを使う。
チョキン…!と切り取られた縦書き封筒の頭。
その口に指を滑らせてパサッと開いた瞬間、香ってきたのは仄かなコーヒー。
…怪しい手紙じゃないみたいだな…と思った。
たった一瞬、その香りを嗅いだだけで。
薄っぺらい紙を取り出した。
封筒と同じ、スカイブルーの便箋。
真っ青な夏空と同じ色。
懐かしい青春時代を思い出した。
(もしかして、高校か大学の同級生……?)
ワクワクしながら二つ折りにされた便箋を開いた。
中に並んでる字は達筆で、驚く程に色が濃い。
万年筆かマジックで書かれたような鉛筆文字は、黒々と…けれど丁寧に並んでいる。
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