恋する想いを文字にのせて…
4通目はパステルオレンジ
パステルオレンジの封筒を見つけた時、いい知らせが届いたかのように思えた。
薄暗いアルミニウムの郵便受けの中が、パァ…と明るくなった様な気がする。
『小野寺 漠』と書かれた手紙を見て手を合わせた。
いつもの様にハサミを手にしながら、ドキドキと胸が震える。
…あのお願いに対する答えは書かれてあるだろうか。
駄目だ…という返事だとしたら、もう二度とこの人に手紙は書けなくなる。
文字だけの関係は終わりを告げる。
そんな思いを胸の中に秘めていたーーー。
コーヒーの香りが漂う手紙の始まりは、『ご無沙汰をしておりました。』
およそ1ヶ月余り、小野寺さんからの便りはこなかった。
『…仕事が立て込んでおり、長らくお返事が書けませんでした。
僕からの便りがない間、来未さんは随分と気を揉まれておいでだったのではないかと考えます。』
気持ちを読まれている…と思った。
確かに私は、首を長くして待ち望んでいた。
『…先月、貴女からの手紙を拝読した後、僕は暫し茫然としてしまいました。
理由は二つあって、一つは僕自身がとても残念だと思ったこと。そしてもう一つは、来未さんがとても行動的なのに驚いた為です。
その件について書く前に、先ずは貴女が望まれていたお願いについての答えを教えた方が良いのでしょうね。
この1ヶ月余り、貴女の頭の中にはその答えだけが渦巻いていたことでしょうからーーー』
薄暗いアルミニウムの郵便受けの中が、パァ…と明るくなった様な気がする。
『小野寺 漠』と書かれた手紙を見て手を合わせた。
いつもの様にハサミを手にしながら、ドキドキと胸が震える。
…あのお願いに対する答えは書かれてあるだろうか。
駄目だ…という返事だとしたら、もう二度とこの人に手紙は書けなくなる。
文字だけの関係は終わりを告げる。
そんな思いを胸の中に秘めていたーーー。
コーヒーの香りが漂う手紙の始まりは、『ご無沙汰をしておりました。』
およそ1ヶ月余り、小野寺さんからの便りはこなかった。
『…仕事が立て込んでおり、長らくお返事が書けませんでした。
僕からの便りがない間、来未さんは随分と気を揉まれておいでだったのではないかと考えます。』
気持ちを読まれている…と思った。
確かに私は、首を長くして待ち望んでいた。
『…先月、貴女からの手紙を拝読した後、僕は暫し茫然としてしまいました。
理由は二つあって、一つは僕自身がとても残念だと思ったこと。そしてもう一つは、来未さんがとても行動的なのに驚いた為です。
その件について書く前に、先ずは貴女が望まれていたお願いについての答えを教えた方が良いのでしょうね。
この1ヶ月余り、貴女の頭の中にはその答えだけが渦巻いていたことでしょうからーーー』