恋する想いを文字にのせて…
紫色のケープを羽織り直しながら「余計なことを言わない!」と睨みつける。
「あ…あの、では、どなたですか…?」
キョロキョロと視線を行き来させながら彼女は俺の顔を見返した。
「私は津軽芽衣子の姉で萌子と言うの。初めまして。最上さん」
自分から名乗った女性は人の良さそうな顔をしているが、実はとんでもなく悪戯好きで、電話をかけてくる人や訪ねて来る相手に様々なトラップを仕掛ける困り者なのだ。
「今日来られると聞いて、私も芽衣ちゃんもとても喜んでたのよ!さぁさぁ入って入って!外は寒かったでしょう?」
背中を押し、急いで中に引き入れようとする。
「待って!何があるか分からないから…」
肩を掴んで引き止めた。
ビクッと驚いた最上来未は、目を丸くしてこっちを向いた。
「あっ…いや、ごめん。いつも大抵何か罠が仕掛けてあるから気をつけて…と言いたくて……」
そんなに驚かれるとは思わずにいたので急いで手を離した。
薄っすらと赤く染まった頬の色に、きゅっと胸が疼いた。
「今日は何も仕掛けてないわよ〜!芽衣ちゃんから止めなさい…と言われたから」
安心してどうぞ…と囁かれた彼女は、小さく頭を下げた。
「お邪魔致します…」
上ずってる声だった。
その横顔を眺めていた萌子さんは、チラッと俺に視線を向けてニヤついた。
「小野寺さんは帰っていいのよ?お仕事残ってるんでしょう?」
「あ…あの、では、どなたですか…?」
キョロキョロと視線を行き来させながら彼女は俺の顔を見返した。
「私は津軽芽衣子の姉で萌子と言うの。初めまして。最上さん」
自分から名乗った女性は人の良さそうな顔をしているが、実はとんでもなく悪戯好きで、電話をかけてくる人や訪ねて来る相手に様々なトラップを仕掛ける困り者なのだ。
「今日来られると聞いて、私も芽衣ちゃんもとても喜んでたのよ!さぁさぁ入って入って!外は寒かったでしょう?」
背中を押し、急いで中に引き入れようとする。
「待って!何があるか分からないから…」
肩を掴んで引き止めた。
ビクッと驚いた最上来未は、目を丸くしてこっちを向いた。
「あっ…いや、ごめん。いつも大抵何か罠が仕掛けてあるから気をつけて…と言いたくて……」
そんなに驚かれるとは思わずにいたので急いで手を離した。
薄っすらと赤く染まった頬の色に、きゅっと胸が疼いた。
「今日は何も仕掛けてないわよ〜!芽衣ちゃんから止めなさい…と言われたから」
安心してどうぞ…と囁かれた彼女は、小さく頭を下げた。
「お邪魔致します…」
上ずってる声だった。
その横顔を眺めていた萌子さんは、チラッと俺に視線を向けてニヤついた。
「小野寺さんは帰っていいのよ?お仕事残ってるんでしょう?」