恋する想いを文字にのせて…
誓うような声を聞いて、姉妹は彼女を抱きしめた。
涙を浮かべた眼を伏せて、彼女は深く頭を下げた。
「失礼します」
振り返った瞳には力が入っていた。
その背中を見送る人達は、肩を寄せ合うようにして立っている。
「小野寺さんっ!」
数メートル進んだところで名前を呼ばれた。
振り返ると、萌子さんがケープをぎゅっと握りしめて叫んだ。
「クルミさんのこと、お願いね!」
やけに言い方が強かった。
いつもの様なふざけた感じではない雰囲気に首を傾げながら返事をした。
「大丈夫ですよ!ちゃんと送り届けますから!」
意味も分からずそう言って、彼女の後を追いかける。
萌子さんと先生はもう一度同じように、「本当にお願いね!」と言い、手を振った。
背中を向けている最上来未は、2人を振り返りはしなかった。
その彼女の肩の上に、小さな霙混じりの雪が降り注いでいる。
山から吹き降ろす雪の中を歩きながら、改めて感想を聞きつつ駅へ向かったーーー。
涙を浮かべた眼を伏せて、彼女は深く頭を下げた。
「失礼します」
振り返った瞳には力が入っていた。
その背中を見送る人達は、肩を寄せ合うようにして立っている。
「小野寺さんっ!」
数メートル進んだところで名前を呼ばれた。
振り返ると、萌子さんがケープをぎゅっと握りしめて叫んだ。
「クルミさんのこと、お願いね!」
やけに言い方が強かった。
いつもの様なふざけた感じではない雰囲気に首を傾げながら返事をした。
「大丈夫ですよ!ちゃんと送り届けますから!」
意味も分からずそう言って、彼女の後を追いかける。
萌子さんと先生はもう一度同じように、「本当にお願いね!」と言い、手を振った。
背中を向けている最上来未は、2人を振り返りはしなかった。
その彼女の肩の上に、小さな霙混じりの雪が降り注いでいる。
山から吹き降ろす雪の中を歩きながら、改めて感想を聞きつつ駅へ向かったーーー。