Pathological love
「あるんじゃな~~い!!ラブラブ話。」
「それ、キュンキュンきますね~!」
(連理がそんなことしてたの?…まぁ、恐らく………ただの気紛れね。)
盛り上がっていると、綾野さんが割って入ってきた。
「お話し中、申し訳ありません。泉様、お迎えが来ております。」
「えっ?うそ?もう、そんな時間?千春さんが来てるの?」
綾野さんは、ニッコリ頷いた。
「入り口の方でお待ちです。」
「ごめん!!すっかり時間見るの忘れてた!先、帰るね!」
花枝は、財布から一万円を取り出すと私に託して、勢いよく立ち上がった。
「お釣後で渡すね。じゃあ、また来週~~!!」
「気を付けてくださいね~!」
「今日は楽しかったです!また、飲みましょう!!」
「うん!!おっとと………。あはは…ちょっと、飲みすぎたみたい。じゃあね~!」
花枝の背中を皆で見送っていると、遠くに噂の旦那を見つけた。
「あっ、あれ!あそこにいるのが旦那さんじゃない?」
「えっ?何処ですかぁ?」
「うわぁ~~マジ格好いい!大人の男ですね!わざわざ迎えに来るなんて、愛されてますね~。」
「ね~!羨ましいですぅ。」
二人の様子を伺っていると、花枝がよろけた所をしっかりと、腰を抱く様にしてエスコートしている。
「マジ、紳士ですね!」
恥ずかしかったのか、花枝は、振り返ると笑って誤魔化した。
イケメン旦那は、私達に気づくと丁寧に会釈をした。
「伊達にSilver millenniumのCEOじゃないわ………。」
「大人の余裕が半端ないですね………。」