Pathological love

「あのっ!山川さん!!」


「はい?」


「CM第二弾は無料動画サイト先行ですよね?」


「はい!第一弾でかなり好評だったので、異例ですが今回は先行で流す予定です。」


「分かりました。」


「それじゃあ、私はこれで……」


「山川さん!締切時間作って貰って本当に助かりました!!」


仲井が最後に山川さんに声を掛けると、山川さんは帰りしなに振り返りニコッと笑って会釈した。


「秋山……お疲れさん!!暗い顔すんな!!上からの意見に左右されない。これがうちの……お前のやり方だろ?今までと同じだ!!それでここまで来たんだから。」


「おお……。」


自分の手から離れた心の行方を、俺はただ眺めていた。


「どうか……頼む……。」
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