Pathological love
(まったく、ここまで来させといて………もぅー…どうしよ?友の家戻ろうかな………でも、会社まで来ちゃったし………)
「仕方無い……家で飲むか。」
家までの帰り道、近くのコンビニでビール2缶とハイボール2缶、大して美味しくないパックの焼き鳥を買った。
暫く歩いていると小さな段差に足を取られてつまずいた。
「おっと…。」
(ヤバイ…気が抜けたら、急に酔いが回ってきたかな………。)
千鳥足で飲み屋街を通り過ぎる。
「あっ!そこのお姉さ~~ん!ヒマなら今、クラブのイベントやってるから寄ってってよ!」
いかにもチャラい容姿の男が二人、手にチケットを持って近寄ってきた。
「悪いけど…もう、そうゆう歳じゃないから。」
「ははっ!おねーさん、そんな歳いってんの?ウケるっ!!」
(ウケるって…何がだよ。)
「バ~カ!そんな事聞いたら、チョー失礼じゃん!歳なんて関係ないから、お姉さん綺麗だし…いい出会いがあるかもよ?」
「そーだよ!!金持ちも来てるよ!!」
「金持ち?そんなの全然興味無いわ。お金なら男に頼らなくても困って無いし。………悪いけど、そろそろ離してくれない?」
腕を振り解こうとして、少しよろけていると、人の話など聞いてないように二人は何やらヒソヒソ話を始めた。
もう一度腕を払うと、今度は両脇を抱えられた。
「お姉さん。お金あんなら、その缶ビールよりもっとぶっ飛べるやつあるけどいらない?」