Pathological love
「ママ、しらゆきひめのおはなしよんで!」
「令ちゃんはこのお話が本当に好きなんだね。もう何回も読んでるじゃない。」
「うん!だいすき!!わたしもしらゆきひめのように、おうじさまのおよめさんになりたい。そして、すてきなおしろでしあわせにくらすの!」
「令ちゃん…これは絵本の中のお話しなの。残念ながら王子様なんていないし、結婚したからって幸せになれるとは限らないのよ。」
「え?そうなの?」
「男の人はね遊ぶ事が大好きなの………令ちゃんを置いて他の女の子と遊びに行っちゃうかもしれない。」
「パパも…パパもいま、あそびにいってるの?だからずぅーっとうちにかえってこないの?」
「…………そうね…そうかも知れないわね。………だからね、女の子は王子様が迎えに来てくれるのを、ただ待っていては駄目よ。本当に幸せに暮らしたいなら、いっぱいお勉強して、いっぱいお仕事出来る頭のいい人にならなきゃね。」
「そしたらおうじさま…むかえにくる?…………あれ?ママ…ないてるの?どうしたの?どこかいたいの?だいじょうぶ?」
「………大丈夫よ!なんでもないの。………令ちゃんが頑張ればきっと迎えに来てくれるわ。」
「うん、わかった!ママのいうとおり、れいちゃんがんばる!!だから、ママ…なかないで!!」
「そう………良い子ね。」