2番目じゃなくて、2度目の恋
誰からも理解してもらえない……?
違う。
誰よりも理解してくれる人がいるじゃない。
私と同じ目をした、あの人。
あの人ならこの気持ちを分かってくれるんじゃないのかな。
私の勘違いじゃなければ、あの人だって同じ思いをしてきたはずなのだから。
のろのろと体を起こして、テーブルに手を伸ばして携帯を取る。
『望月弘人』を電話帳から抜き出して、電話をかけた。
コールを聞きつつ時計を見ると、もう23時。
寝てるかもしれない。
非常識な時間だというのは分かってはいた。
でも、自分を止められなかった。
目を閉じて応答を待っていると、コールが途切れて1週間振りの弘人の声がした。
その声は明らかに今まで寝ていたような、起きがけの声だった。
『…………ん?佑梨?』
「寝てた?」
『うーん、ウトウトしてた』
眠そうな言葉のあとに、
『どうかした?』
と聞いてきた。
途端に私は我に返った。
なんのために彼に電話をしたのか、その理由をここで言うのを躊躇した。
それは弘人を試すような言葉であることを示しているからだ。