今すぐぎゅっと、だきしめて。


『……ろ…――…―…』



聞こえる。



誰かの 呼び声。



哀しいくらい

その声は あたしの心を締め付ける。



呼んでる

呼んでるよ……



―――……ヒロ







どうしてだろう


この声

あたし 知ってる気がする



変だな


引っかかる。




でも

気づいちゃいけない気もするの。




そしたら
あたし……


きっと…………







『カエシテ……カエシテヨ……


アタシニ


ヒロヲ………カエシテ……』



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