今すぐぎゅっと、だきしめて。
あの彼氏さんとは、うまくいってるのかな?
そういえば、ちぃちゃん……
さらに綺麗になったような。
――うッ!
そう思うと、目の前で微笑んでいるちぃちゃんがキラキラ光って見えた。
女って…変わるんだ……。
彼氏出来ると…変わるんだね。
何となく、あたしは足元に視線を落とした。
だって。
まるで、あたしの知ってるちぃちゃんじゃないみたいなんだもん。
「もう夏休みだよね? あ、わかった。補習でしょ?」
「えっ? う、うん…」
悪戯な笑みを浮かべるちぃちゃんに思わず胸がドキリと波打つ。
そんな顔は反則だよぉ…!
あたしが男じゃなくてもドキドキしちゃうじゃんッ。
真っ赤になったあたしは、ちぃちゃんの手元の物に気づいた。
それは。
真っ白なカスミソウ。
花束?