今すぐぎゅっと、だきしめて。
「ところでユイちゃん、真尋とはどう言う知り合い?」
「……」
唐突の質問に、思わず思考は停止。
「……え」
……真尋?
ヒロとあたしが知り合いなの、知ってる?
予想外の裕貴さんの言葉にあたしは、なんと返したらいいのかわからず固まりっぱなし。
なんて答えたら……。
ユーレイに。
つまり、幽体離脱してたヒロに、体を探してくれって言われたからですって?
……言えないっ!
頭、おかしい子って思われちゃうよっ。
そんなあたしの様子を伺うように、裕貴さんは真っ直ぐな視線を向ける。
その中に引き込まれそうになって、あたしは咄嗟にうつむいた。
……なんで?
ねえ、なんで!?
「えと……ま、真尋さんって……ちぃちゃんの彼氏ですよね?」
頭の中は、もう大混乱。
なんとか口に出した言葉も、どこか上ずってしまった。
って、ぎゃー!
あたし、動揺してるのバレちゃってない?
それでも、裕貴さんはジッとあたしを見つめてる。
大樹と同じ顔で、どこか余裕たっぷりで。
「千紗の、彼氏……。ま、そうだね。 で?君のと繋がりは?」
「……」
どうしよう……。
一体、彼は何を知ってるんだろう。
ドクドクとうるさいくらいの心臓に、目眩がした。