今すぐぎゅっと、だきしめて。
ひええええッ!
「……えーっと……」
奈々子ー!
なんであたしにふるのー!
な、な、なにしてくれてんのーー!
見上げた先に、バッチリ交わる視線。
それは
あたしと、ヒロのものだ。
目、合っちゃった…………。
合っちゃったじゃああん。
ずっと逸らしてたのに。
と、言うか姿すら視界に入れないようにしてたのに!
「……あの、あ……」
カアアアって全身が赤く染まった気がして。
あたしは言葉を失っていた。
キョトンとして、瞬きを繰り返すヒロ。
あたしのモゴモゴと動く口元を見て、その眉間をグッと寄せた。
うわー、怒った!
そりゃ、ムカつくでしょー。
だって、似合うかって聞かれて完璧口ごもってんだから。
ひーーん
穴があったら入りたいよー。