今すぐぎゅっと、だきしめて。



どれくらいたったのかな?


今まで寒かった部屋はいつのまにか静けさを取り戻していた。


あたしは瞬きを繰り返して部屋を見渡す。


やっぱり夢だったのかな?



そう思って、汗びっしょりで肩で息をしている自分に気付いた。


「はあ・・・・イヤな夢・・・・・」



そうポツリと言って倒れ込むようにベッドに横になったあたしは、まだそこにいたナニかに釘付けになった。




ちょっと…待って?


あれは、なに?




あたしをじっと見つめる二つの光。




それは、まるで生きているように瞬きをした。






『キャアアアァァア』





心の中で必死に叫ぶ。

でも、それは声にならない声で。



あたしの身体は相変わらず、自由を奪われたまま。





全身に針を刺すような痛み。




それはずっと続いていて
あたしは今にも意識を失いそうだった。






< 3 / 334 >

この作品をシェア

pagetop