今すぐぎゅっと、だきしめて。

そう言いたくても、声はでるわけない。




『俺はなぜ、未練たらしくこの世にいるのかが…わかるのかもしれない』

「………」

『……ユイ、俺の身体を一緒に探してくれないか?』

「……(身体ッ!?)」






身体を探すって…なに!?




って、言いたいのに体もなにもかも動かない!



でもなぜか目だけはしっかり、彼を見つめてて。











『俺は、俺の事が知りたい。
なんで死んだのか』




「……」




それは。


さっきとはまるで違って。


怖いとか……嫌だとか……
感じなかった。




『探してくれるだろ?』


「…で、でも……無理だよ」


『だけど、ユイはもう俺と契約しちゃってる』


「……」




ケイヤク?



なにそれ。


あたしユーレイとケイヤクした覚えありませんってば。





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