夜一を見たらわかること
「また、そんなことやってんの?」
ハッと顔をあげると、夜一が立っていた。
「夜一……」
「また人の机いじって何かしようとしてたんだ?」
「なんだよ、それ」
「なんだろうね?」
含み笑いをする。はっきり言えばいいのに、言わない。あたしも追及出来ない。
「彼氏でも待ってんの?」
「う……うん」
「ふうん。かっこいい、彼氏だよね」
「別に……」
「サッカー部だっけ?この前見かけたな」
「そうだけど……」
言葉に刺があるように感じて、不快感が増す。プィッとそっぽを向いた。