強引上司と過保護な社内恋愛!?
『朝からお腹が痛いので早退するかもしれません』
五十嵐さんに返信する。
別に空港に見送りに行くって決めた訳じゃないんだけど、一応気が変わる可能性もあるしね。
あと25分のうちに…。
五十嵐さんから直ぐにレスポンスが返ってくる。
『だったらさっさと帰りなさい』
新班長の様子を伺うとバチっと視線が合う。
五十嵐さんはニッコリ微笑み、ゆっくりと頷いた。
「加奈ちゃん、朝からずっとお腹が痛くてもう限界だから帰るね」
加奈ちゃんは突然デスクを片付け始めた私をきょとんとした顔で見ている。
「あれ…泉さん、さっきまでランチにジャンボチキンカツカレー食べに行くって張り切ってませんでしたっけ」
「うん、明石亭のジャンボチキンカツカレーは絶品だよね」
はあ、と言って加奈ちゃんは腑に落ちない顔をしている。
「お先に失礼します」と言って、何か突っ込まれないうちにそそくさと立ち去ろうとする。
「泉さん」
が、しかし、加奈ちゃんに呼び止められる。
私はギクシャクとカラクリ人形のように振り返った。
「桧山さんに頑張ってください、って伝えてください」
「いや…私は別に」
私がモゴモゴ口ごもると「今日ですよね、出発」と突っ込まれる。
「ば、ばれてました?」
何故か敬語で聞き返す。
「バレバレですよ。泉さん嘘がヘッタクソなんですもん」
加奈ちゃんはチシャ猫のようにニカっと笑った。
どうやら私の片思いはその大きな瞳にしっかりと見抜かれていたらしい。
五十嵐さんに返信する。
別に空港に見送りに行くって決めた訳じゃないんだけど、一応気が変わる可能性もあるしね。
あと25分のうちに…。
五十嵐さんから直ぐにレスポンスが返ってくる。
『だったらさっさと帰りなさい』
新班長の様子を伺うとバチっと視線が合う。
五十嵐さんはニッコリ微笑み、ゆっくりと頷いた。
「加奈ちゃん、朝からずっとお腹が痛くてもう限界だから帰るね」
加奈ちゃんは突然デスクを片付け始めた私をきょとんとした顔で見ている。
「あれ…泉さん、さっきまでランチにジャンボチキンカツカレー食べに行くって張り切ってませんでしたっけ」
「うん、明石亭のジャンボチキンカツカレーは絶品だよね」
はあ、と言って加奈ちゃんは腑に落ちない顔をしている。
「お先に失礼します」と言って、何か突っ込まれないうちにそそくさと立ち去ろうとする。
「泉さん」
が、しかし、加奈ちゃんに呼び止められる。
私はギクシャクとカラクリ人形のように振り返った。
「桧山さんに頑張ってください、って伝えてください」
「いや…私は別に」
私がモゴモゴ口ごもると「今日ですよね、出発」と突っ込まれる。
「ば、ばれてました?」
何故か敬語で聞き返す。
「バレバレですよ。泉さん嘘がヘッタクソなんですもん」
加奈ちゃんはチシャ猫のようにニカっと笑った。
どうやら私の片思いはその大きな瞳にしっかりと見抜かれていたらしい。