強引上司と過保護な社内恋愛!?
最近、真奈はインスタグラムにハマっているらしく、毎日ランチの料理を写真におさめる。

自分で写りなよ、と意義を申し立てたけど、よくわからないけど自分が写真を撮らないとダメらしい。

正直面倒臭くてうんざりしている。

「よし!いただき!」

よい写真が撮れたようで、ようやく鰻を食べる許可が下りた。

「もーさー、いい加減くっついちゃってよ、あんた達」

真奈はうんざりした口調で言いながら鰻に箸をつける。

「くっつきたいよ!くっついちゃいたいけど、肝心な相手インドネシアなんだもん!しょうがないじゃん!」

真奈はニヤッと唇の端をあげて不敵な笑みを浮かべる。

「泉、夏休みの予定は決まってる?」

私は無言のまま首を横に振る。

我が社は7月から9月の間で好きな時に最大5連休の夏季休暇を取得することが出来る。

「じゃあ、9月に行ってきたら?バリ」

「は?」

私は首を傾げて聞き返す。

「会いたくない?ナマ桧山に」

「会いたい…そりゃ会いたいよ」

テレビ電話に映る桧山さんは日焼けして髪も伸び日本にいるときよりもワイルドな雰囲気になった。

優男な感じも好きだったけど、男の魅力満載の今も悪くない。

いや、寧ろ以前よりもそそられるものがある。
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