強引上司と過保護な社内恋愛!?

『いいんじゃない？別に』

加奈ちゃんの同居を呆気なく暁さんは許可する。

『どうせ俺はいないしな。彼氏の件は残念だったが、とっとと新しい物件見つけろよ』

「ありがとうございます！桧山さん！」

加奈ちゃんは暁さんには向けたことのないキラキラ女子とっておきのスマイルを浮かべた。

『でも、肇には気をつけろよ。女癖悪いから』

え…そうなんだ。

ちょっと意外かも。

「大丈夫です！桧山さんとソックリなので全く食指が動きません！」

加奈ちゃんはいっそ清々しいほどキッパリと言ってのける。

暁さんと兄さんブタは目を細めてちょっと嫌そうだ。

そんな表情もソックリだけど。

『まあ、いいや。泉の面倒みてやって』

また連絡する、と言って電話を切った。

今日も仕事に行くらしい。

「泉さん、暫くの間お世話になりますぅ」

こうして私の独り暮らし生活は幕を閉じる。

…まさかの加奈ちゃんによって。