強引上司と過保護な社内恋愛!?
面接の日、チャラ男に話しかけられて、この人が入社出来るなら私でも大丈夫そうだな、と思ったらみるみるうちに緊張が解けていった。

その結果、二次面接は合格。

その後も順調に駒を進め、業界最大手の三嶋建設から内定をいただいた。

紆余曲折を経て、あの時のチャラ男が白いタキシードに身を包み今目の前に立っている。

最愛の人として。

モタモタしててなかなか返事をしない私を両親は固唾を飲んで見守っている。

「…誓います」

およそhappy weddingには相応しくない渋い表情で永遠の愛を誓う。

指輪の交換をして、暁さんにしっかりにプラチナの鎖をつける。

これで、往年のプレイボーイも年貢の納め時だ。

バリでもリックを相方に長き青春を謳歌していたとかしないとか風の噂で聞いたが、そこは深く掘り下げないでおこう。

「これでもう逃がしませんよ」

私はニッコリ笑って脅す。

「これからも優しくしてね、いずみ」

あっくんは愛嬌たっぷりに微笑みながら、私にプラチナリングをはめた。
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