強引上司と過保護な社内恋愛!?
「堅い!護りが堅いなー!さすがミスパーフェクト!部屋はきったないけどな!」

…最後の一言は完全に余計だ。

桧山さんは気に止める様子もなく、陽気にヘラヘラ笑いながらドクドクと私のグラスにビールを注ぎ足す。

「ま、気が変わったら言って?いつでもウェルカムだからさ」

そしてニッコリ人懐っこい笑みを浮かべる。

全くこの人は何処までが本気で、何処までが冗談なのか解らない。

私は小さく溜息つき、気を紛らわすようビールを煽った。


結局、この日も返り討ちにしてやった。

酔いつぶれて死体状態になった桧山さんをタクシーに乗せる。

そしてスーツの内ポケットから財布を抜きだし免許証に乗っている住所を運転手さんに告げた。

私が同じ過ちを繰り返すなんて許されない。

なんてったってミスパーフェクトだからな。
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