強引上司と過保護な社内恋愛!?
「田母神さん…大丈夫ですか?」
佐伯さんはくるりとした瞳で不安気に私を見つめる。
「ありがとう…大丈夫だよ」
嘘だ。
完全に私はビビってる。
「じゃあ、落ち着いたらメールくださいね」
嫌だ!1人にしないで!
と思っていても口に出せない自分が恨めしい。
「うん…佐伯さんも何かあったらメールちょうだい」
佐伯さんは後ろ髪引かれる表情のまま、資材管理部へと帰って行った。
とりあえず、自分のデスクを探そう。
私は台車の持ち手をギュッと握りしめる。
こんな心細い思いをしたのは小学校1年生の時に、デパートで迷子になった時以来だ。
フロア見取り図を片手に、カタカタと車輪の音を立てながら着任先である営業本部営業一課の方へと向かう。
男性の中に紛れ、スーツを着た女性職員がいたので一先ず声を掛けてみる。
「あ、あのう」
「はい?」
女性職員の歳の頃はアラフィフといったところだろうか。
厚化粧だけど、華やかで美人の部類に入る事は間違いない。
「資材管理部から着た田母神ですが…」
ああ、と言って、女性職員は私に視線を巡らせる。
佐伯さんはくるりとした瞳で不安気に私を見つめる。
「ありがとう…大丈夫だよ」
嘘だ。
完全に私はビビってる。
「じゃあ、落ち着いたらメールくださいね」
嫌だ!1人にしないで!
と思っていても口に出せない自分が恨めしい。
「うん…佐伯さんも何かあったらメールちょうだい」
佐伯さんは後ろ髪引かれる表情のまま、資材管理部へと帰って行った。
とりあえず、自分のデスクを探そう。
私は台車の持ち手をギュッと握りしめる。
こんな心細い思いをしたのは小学校1年生の時に、デパートで迷子になった時以来だ。
フロア見取り図を片手に、カタカタと車輪の音を立てながら着任先である営業本部営業一課の方へと向かう。
男性の中に紛れ、スーツを着た女性職員がいたので一先ず声を掛けてみる。
「あ、あのう」
「はい?」
女性職員の歳の頃はアラフィフといったところだろうか。
厚化粧だけど、華やかで美人の部類に入る事は間違いない。
「資材管理部から着た田母神ですが…」
ああ、と言って、女性職員は私に視線を巡らせる。