強引上司と過保護な社内恋愛!?
官庁から駅へ向かう途中に、工事現場の前を通り掛かる。
どうやら新しい高層ビルが建設中らしい。
桧山さんは立ち止まり、建設現場と外部を仕切る仮囲いに掛かっている工事標識に食い入るように目を凝らす。
「T建設か…」そして苦々しい表情でボソリと呟いた。
どうやら施工は我が社ではないらしい。
建設中の高層ビルを見上げると、一番高いところに設置された2台のクレーンが目に留まった。
「私、いっつも思うんですけど資材運搬用のクレーンって、どうやってビルの上に持っていくんでしょうね」
「ええ?!建設会社に何十年もいてそんな事も知らないのか?!」
桧山さんは大きな目を真ん丸にする。
「あの、まだ8年しかいませんが」
「まずは組立用の小さなクレーンのパーツをエレベーターで上まで運んで、人の手で組み立てるんだよ。それから小さなクレーンでタワークレーン本体のパーツを吊りあげて、上で組み立てていく」
私の抗議を無視して桧山さんはタワークレーンについて語り始める。
「ビルを建設していくと、どんどん高さが増して行くじゃないですか。何度もその要領でタワークレーンも上がって行くんですか?」
まさか、と言って桧山さんは鼻で笑う。
どうやら新しい高層ビルが建設中らしい。
桧山さんは立ち止まり、建設現場と外部を仕切る仮囲いに掛かっている工事標識に食い入るように目を凝らす。
「T建設か…」そして苦々しい表情でボソリと呟いた。
どうやら施工は我が社ではないらしい。
建設中の高層ビルを見上げると、一番高いところに設置された2台のクレーンが目に留まった。
「私、いっつも思うんですけど資材運搬用のクレーンって、どうやってビルの上に持っていくんでしょうね」
「ええ?!建設会社に何十年もいてそんな事も知らないのか?!」
桧山さんは大きな目を真ん丸にする。
「あの、まだ8年しかいませんが」
「まずは組立用の小さなクレーンのパーツをエレベーターで上まで運んで、人の手で組み立てるんだよ。それから小さなクレーンでタワークレーン本体のパーツを吊りあげて、上で組み立てていく」
私の抗議を無視して桧山さんはタワークレーンについて語り始める。
「ビルを建設していくと、どんどん高さが増して行くじゃないですか。何度もその要領でタワークレーンも上がって行くんですか?」
まさか、と言って桧山さんは鼻で笑う。