強引上司と過保護な社内恋愛!?
「貴方がミスパーフェクト？想像よりも美人ね」

私は何と返していいのか解らず「どうも」と言ってヘラリと笑う。

「加奈ちゃーん！ミスパーフェクトがお越しよー！」

ああ！そんなデッカい声でそのあだ名を呼ばないで！

私は口をパクパクさせるが、この気の強そうな女性職員を制する術はない。

はあい、と返事をしながら若い女性がパタパタと此方に走って来た。

ブラウンの長い髪をふんわり巻いたお人形さんみたいに可愛い子だ。

このフロアには、イヤ、我が社には全然似つかわしくない。

長い睫毛に縁取られた大きな目が興味深そうにジッと私を見つめる。

「あ、あの…」

落ち着かなくて思わず声を掛けてしまった。

「営業本部の総務庶務を担当してます西浦加奈（にしうら　かな）です。よろしくお願いします」

加奈ちゃんが頭を下げるとフワリとローズの香りがしてなんだか妙にホッとした。

「資材管理部から参りました田母神泉（たもがみ　いずみ）です。よろしくお願い致します」

私も自己紹介をするが、笑顔が引き攣る。

「ようこそ！わくわく動物園へ」

加奈ちゃんはニッコリと花のような笑みを浮かべる。
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