100%ジュース
平日の昼間だから当然なのだが、映画館は空いてた。いや、そんなところじゃなく客は僕一人だった。僕はどうせだからと、ど真ん中に座り上映のベルを待った。予告編が始まり、本編が始まる。その時、僕の斜め前に二人目の客が座った。女だ。いや、女の子か? 僕等二人だけの為に、フィルムは回った。アメリカの恋愛もののその作品は、たいして面白くなかった。今までにも何度か、こんな風に唐突に映画館へ駆け込んだことがあったが、いい映画に出会えた試しがない。今回もそのようだ。

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