哀し
先輩の彼女
朝9時。
「カナおはよ!」
「あ、愛美おはよ~」
「カナ、スカート似合ってるね。」
「愛美も相変わらずのスタイルの良さね。」
「ま、まあね~」
「そこは謙遜しときなさいよ。」
「あはは。絢斗と愁は?」
「なんか朝ご飯食べてないからどっか寄ってくるって。」
「ふーん。じゃあいこっか。」
電車に乗って学校に行く。
学校で絢斗と愁と合流して体育館に向かう。
10時からオーディションは開始され次々と進み終わった。
終わったのは14時で私たちはお昼をみんなで食べることにした。
「どこ行く~?」
「おれラーメン食べたい。」
「僕それ賛成。」
「じゃあラーメンにするか~。愛美いい?」
「え?うん。私は何でもいいよ。」
「じゃあ行くか~」
学校からラーメン屋さんは少し遠いけどみんなで歩いていくことになった。
「あれ~後輩ちゃん。」
歩ていると今ではもう聞きなれた低い声が後ろからした
「あ、先輩。」
振り向いたら先輩と…
「可愛いからって見つめないでね。」
黒くてふわふわした髪を上でお団子したかわいい小柄な女の子
「先輩、ナンパとかだめだよ。」
「彼女だわ。」
「え?冗談きつい。」
「こう見えても付き合って一年のラブラブカップルなんだよ俺ら。」
「先輩のこと好きになる人とかいるんだね。」
「うるせえよ。」
笑いながら先輩が言う
「怒んないでよ。」
「友達待たせてんぞ。あと彼氏。」
「あ、彼氏じゃ…」
否定しようとした時
「しん、いこっ。」
彼女さんが笑って先輩を見た。
「ん~そうだな。行くか。じゃあまたな。」
先輩は彼女さんの頭を撫でて手を振っていってしまった。
まあいいか
誤解されてても別に支障はないし。
カナたちとラーメンを食べて家に帰る。