ねぇ、松風くん。


「ほ、ほら。さっさと水替えて戻ろ!」

「……後で詳しく。」


水道をひねって水を出す私に、やっぱり気になって仕方ないらしい林くんはボソッと呟き不貞腐れている様子。


「フッ…アハハ!」

「お、おい!何笑って…!///」


こんなに、必死に想ってくれる人がいるなんて美香ちゃんがうらやましい。


「ごめんごめん!いつか美香ちゃんにちゃんと伝えなきゃね。」

「…っ!あ、このこと美香には…」

「分かってる、言わないよ。」


私の言葉に安心したような顔を見せた林くんを微笑ましく思った。

男の子も、こうやって恋をするのか。
好きな人の行動1つにモヤモヤしたり、嬉しくなったり不安になったり。

松風くんも、誰かを想ってこんな気持ちになったりするのかな…?
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