ねぇ、松風くん。


そうこうしている間に2組目のお会計中、さっき松風くんが代わりにオーダーを取りに行った男子高校生2人組も会計の列へと加わった。


もう帰るんだ。
男子は長話は無用なんだね。


なーんて思いながらも、2組目のお客さんのポイントカードにスタンプを押す。


「こちらのポイントカード、スタンプが全て貯まりましたので、次回ご提示いただければお会計の際 割引させて頂きますね。」


そう告げる私に、”どうも”と答えながら2組目のお客さんは軽く会釈をして帰って行った。


そして、男子高校生2人組の会計がやってきた。伝票を受け取ろうと手を差し出した私に渡されたのは、


「…これ俺の連絡先。」

「…え?」


見知らぬ男子高校生の連絡先が書かれた紙だった。

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